オープンとクローズのメリットデメリット
障害者雇用の方が一番迷うであろう、
オープンで働くか?クローズで働くか?のおはなしをしたいとおもいます。
オープンとクローズとは、企業に障害を開示して働くか、開示せずに働くか。または、障害者雇用で働くか、普通の枠で働くか。ということです。
私自身は現在、障害者雇用でもう直ぐ1年ほど働かせてもらっています。
実際、就労移行支援や、障害者職業センターに通えばこの話題は一回は触れるとは思うのですが、知らない方のために今回はメリットデメリットについてお話ししていこうと思います。
〈クローズで働くことのメリット〉
1.給与が高い
単純に給料が高いです。障害者として働くより職種やパートか正社員かでも多少は変わってくると思いますが、1.5倍から2倍ほど高いと思っていただいてもいいでしょう。
2.任される仕事が多い
任される仕事が多いので、仕事にやりがいと責任を持って働くことができると思います。裏を返せば、障害に対する配慮は会社や、自分の成績にもよりますが全くありません。従って、自分なりのやり方で、定型の人と同じパフォーマンスをこなさなければならないのです。
実際発達さんであっても、会社に配慮をもらっていたとしても、(例えば電話応対をしない) 営業成績が定型の人以上だったりする場合で会社に辞めずに働かせてもらってる発達さんもいたりしますしね。
〈クローズで働くことのデメリット〉
1.職場定着率が難しい
配慮がなく定型の人と同じように働かなければならない。
そのため、発達さんたちは職場を短い期間でやめて職を転々とすることが多いです。
2.配慮が受けられない
先ほども話に出てきましたが、配慮は受けられません。自己管理が当たり前だという定型社会なので、当然コンサータやストラテラを服用していたりした場合も配慮は受けられないですし、急に体調が悪くなったとしても、出勤しないといけなかったりします。
また、電話応対もしなければなりませんし、仕事内容の配慮もないと言った方が良いでしょう。
3.変人扱いされてしまう
発達障害って「宇宙人」などの扱いを受けることが多いと思うのですが、周りに障害を開示していないため、もしかしたら職場いじめに発展するかもしれないし、パワハラの対象になってしまって二次障害になる可能性もでてきます。
〈オープンで働くことのメリット〉
1.配慮してもらえる
急に体調が悪くなったとしても休めますし、仕事内容もそんなに難しい仕事は与えられないので気持ち的に楽だと思います。
もちろん通院があれば通院や服薬にも配慮もして頂けます。
2.ジョブコーチ支援を受けられる
障害者雇用で働いている人限定なのですが、
月に一回ジョブコーチが会社に来て、上司とあなたの仲介になってくれます。
例えば、上司が
「暗黙の了解が通じないのでどうかしてほしい」
とジョブコーチに頼んだとすれば、ジョブコーチが具体的なことを聞いて、あなたに
「こういうお願いがあったよ」
と伝えてくれます。
(詳しくはまた今度お話しします)
3.障害者就労支援に通っていたら担当カウンセラーや、ジョブコーチが面接に同行してくれる
発達障害の人って面接が苦手な人が多いと思うが、同行してくれることによって言葉が詰まったりした際、代わりにフォローしてくれるので気持ち的に楽でした。
4.実習を受けることができる
一週間ほど、給与は出ないが実際のお仕事を経験して、自分には向いてるのか向いていないのか見極めることができます。実習の働きぶりを見て採用を決める企業も多いです。
〈オープンで働くことのデメリット〉
1.何より給料が安い
先ほどもお話ししましたが、だいたい給料をもらえて18万ほどで、最低賃金がほとんどで10万あたりしかもらえないので、独り立ちするのは難しいかと思います。
なぜ安いかというと、障害年金を受給されていることが前提なんだそうです。そのため、3級の二次障害や知的障害を持っていないと障害年金をもらえることもないので生活はかなり苦しいです。
2.やりがいがない
仕事が「ひたすら〇〇をするだけ」みたいなルーティンワークや、定型作業、ライン作業、掃除業務、雑用がほとんどなため始めた当初は楽しくても後々私みたいに飽きて来ます。
さらに昇給もなく、雑用を覚えれば他の仕事を任されるわけでもないし、出世をすることもないので、ずっと底辺ラインと思った方が良さそうです。
3.定型者を見て嫉妬や、劣等感を抱く
定型者がバリバリ働いていたりするのをみて劣等感や、嫉妬を抱くことがあると思います。
さらに、定型者と発達さんの仕事内容がはっきり分かれている場合があるため、辛さを共有することが難しい。共有が愚痴と思われかねないと思います。
4.逆に定型者からの嫉妬
基本的に定型者よりも早く退勤することも多いので、
「なんであの人体調が良さそうなのにあんなに早く帰るの?」
って思われがちです。
特に発達障害って見た目ではわからない病気なので、健康そうに体調が良さそうに見えるんだそうです。
5.一般求人より求人数が少ない
企業が罰金を払いたくないので嫌々雇っている場合が多いので、求人数は圧倒的に少ないです。 しかも、したいと思うような仕事が少ないのも現実です。
6.仕事が暇
仕事の配慮を受けている分、仕事内容が少なかったり雑用として使われるので、数時間で終わるような業務がほとんど。周りがバタバタしているのに休める環境でもないので、発達さんはかなり肩身の狭いような気がします。しかも、周りがしないような仕事を任されるので汚れ仕事も当然あります。そのため、感覚過敏な人はきついかも。
以上です。
私自身も今後、オープンかクローズで迷っているのですが、どちらとメリットデメリットはあるので覚悟はしておいたが良さそうです。