ADHDとアスペの雑種の人が苦労していること。
昨日、発達障害について説明をしたのだが、
今回は、ADHDの人が日々苦労していることをエピソードを踏まえてお話ししていこうと思う。
まず、ADHDの特性は、
- 集中力が続かない
- 忘れ物が多い
- 飽きっぽい
- 細やかな気配りができない
- じっとしていることができない
- 順番を待つのが嫌い
- 注意散漫で人の話を黙って聞くことができない
- 喋りすぎてしまう
- 約束を破る
アスペの特性は、
- 「あれ」「それ」などの指示代名詞が通じない
- 相手の表情から感情を読み取ることが難しい
- 音に敏感(例えば、怒鳴り声、雷、工場などの音など大きい音に過剰反応してしまいがち)
- ニュアンスを読み取ることや、主語述語をはっきり伝えないと理解できない
- 考えや行動に融通や柔軟性が足りない
- マルチタスク*1ができない
- 記憶が得意だが、創造するのが苦手。
などである。
定型発達者から見た雑種の人は、
「自分勝手な行動が多い」「融通がきかない」「落ち着きがない」「せっかち」「真面目」「変わった子」
などと捉えてしまうだろう。
実際、アスペとADHDの雑種は、
アスペの特性とADHDの特性を両方兼ね揃えている。今後、私の特性をがっつり書こうと思う。
そんな雑種のグレーゾーン女が苦労していることを、エピソード付きで紹介していこう。
1. 話を聞き取ることができない
人の話を聞くことを最近できるようになった。
とは言っても、昔は上司や先輩の指示も受け流しており、ミスすることが多々あったからだ。
口頭指示でもミスなくすることもできるようになったのだが、人が長々話している時は、とても仲のいい相手に関してはまず聞いていない。なぜかと言うと、話を聞くのにもかなりエネルギーを使う。特に私みたいな人は周りの雑音なども入ってくるため、人一倍集中して聞かなければならなかったりする。すると、ずっと、話を聞いていたらしんどくて、疲れているから、「聞いてるふり」をしている。
(かといって、相槌を打たないわけでもなく、人が雑談で話を受け流している程度に私も受け流している。)
たまに、大事な説明でも話を最初はまともに聞くのだが、徐々にきかなくなる。何故かというと、飽き性なのだ。
「もうその話はいいから、簡潔にまとめて。」
と、大抵のADHD脳の人は思っているだろう。
あと、もう1つ原因がある。
私は聴覚過敏なため、周りの雑音をダイレクトに拾ってしまうことがしょっちゅうある。なので、騒がしいファストフード店やゲーセンが大嫌いだし苦であるのだが、そういうところでおしゃべりをならない場合もあると思う。その時は周りの雑音のが勝ってしまい、話を全く聞いていない、という感じになる時がある。
「何度も聞くのもめんどいし、まあ、受け流したら何とかなるだろう」
という安易な考えである。
普通の人なら、面白い返しができるだろうが、
私は面白い返しまで頭が回らなくて、賛同や、おうむ返しのような返しで終わってしまうことが多い。話を聞いているとかに関しては、話を聞かなきゃ聞かなきゃという方に意識が傾いてしまい、ちゃんとした返しやウケを狙うことなどもできない。 だから、そこから話を広げてくれる話好きな人は大変ありがたい。(人によってはそこで会話が終わる場合もあるしね)
2.片付けが苦手
「整理整頓が趣味なんです」「片付けすると物がすっきりしますよね」
などとタレントがコメントしていても、
わたしは、片付けの何が楽しいのかがわからない。
私の片付けは幼少の頃から、
- 物を突っ込む
- 置く場所を決める
それだけしかしてこなかったのだ。
「これから使うだろうからこれは捨てられないな」
というものがあまりにも多すぎて、
物はあふれていく一方。
私あるあるであり、ADHDの人あるあるだろうけども、化粧品などを買うと箱が付いてくると思うが、その箱もブラックホールと呼ばれるどこにでも打ち込んでいいよ、ってゾーンになんでも打ち込んでしまう癖がある。
そのため、どこに何をやったのかわからないし、同じものをいくつも買ってしまう習性がある。
片付けしていると懐かしいものが出てきて、それを眺めていたら片付けすることを忘れたりなどもADHDあるあるなのではなかろうか?
3. 柔軟な対応を取ることが難しい
仕事をしていると柔軟な対応を求められることが多いと思う。
例えば、マニュアル以外のことや、臨機応変に動かないといけなかったり、あるいは同僚と阿吽の呼吸で仕事をしなければならなかった時もあるだろうが、それがわたしには経験しないとできない。
「こうなったらこうしなさい」
とhow toがあるのであれば動くことができるが、
良かれと思ってやった暗黙の了解が、裏目になってしまったことが、今まで接客をしていて山のようにあった。
例えば、化粧品専門店で働いていた時のこと。
エリアエリアでスタッフが一名はいなければならないという決まりがあり、交代する時は、
「変わります」と、交代するスタッフに言わなければならなかったのだが、
交代するスタッフがレジに入っていて、しかも混雑時に、
「変わります」 と報告し、私としては空気を読んでいったつもりであったが、
その直属の上司が立腹していて、
立腹している意味がわからなかったので、
「どういうことですか?」
と聞いたら、
「どういうことじゃないよ。お客さんがめちゃくちゃ並んでいるし、向こうに誰も人がいないのにわざわざこっちに来てまで、変わりますと報告したわけ?」
と怒られてしまったのだ。
後々考えてみれば納得するのだが、
マニュアルのない行動だったため、
理解をするのに随分時間がかかったのだ。
さらに、レジ打ちをしていた時に、
退勤の時間になったため、レジボード*2をたてて、レジ締めに入ろうとしたが、同じシフトだった御局様に、
「レジボードは混雑中は置いちゃダメ」
と言われて、
「じゃあ、どのタイミングでおけばいいんですか?」
と聞いたことがある。
こういう経験を私は何回もして、
数々の転職先で「空気の読めない人」「暗黙の了解がわからない人」「自分勝手な人」「常識がない人」というレッテルを貼っていることは違いない。
4. その場で思ったことを言わないとすっきりしない。
私は社会に出るまで思ったことはどんな関係であれ、がっつり言わなければ気が済まなかった。体がウズウズしてしまうのだ。
例えば、高校時代、すぐ大学を辞めそうだった同級生に向かって、
「何も目的もなく大学行くのは一緒だと思うけど」
とサラッとみんなが思っていることを言ってしまったことがある。(まあそいつは大学を2年で辞めたが)
他にも、スーパーや、服屋などで買い物していても、高いものは小声で言うなどの配慮もなく、「高い」と言ってしまうし、閃いたことは言わないと気が済まなかった。
あとは、小学校3年の頃、天草してきた友達がお土産を買って来てくれたのだが、
私だけキーホルダーの種類が違った。
その時、素直に、
「何で私だけキーホルダーの種類が違うの?」
と聞けばよかったものの、
「みんなと一緒じゃなければいらない」
と言ってしまい、その子を泣かせてしまった。
後々聞いてみると、
種類がなかったのだと言う。
私としては仲間外れにされたような気分で嫌だったのだが、たまたま偶然だと聞き、当時はムカついていたのだが、今思い出してみたら申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。
そういうエピソードが仇となり、無意識のうちに友達を傷つけ、友達を失っていったのであろう。
私がどういった言葉をオブラートに包まずにストレートで言って周りを傷つけさせたのかは正直覚えていない。
まだたくさんあるが、定期的に更新していこうと思う。